希望と約束の晩尺の愉しみ方

2020年9月5日  |   お酒Topics | トピックス | 小林酒造からのお知らせ | 日本酒

『希望と約束の晩尺』の愉しみ方

ある日、大切なあの人、大好きなあの人から宅急便が届きます。

 中身は一升瓶。日本酒です!しかし箱から取り出した、このお酒をみて、あなたは少し戸惑ってしまうかも知れません。

だってそうでしょう。

名前が『希望と約束の晩尺』なのですから。。。

地球滅亡、前夜祭のような壮大なテーマです。

訳わかりません。

でも少しだけステキです。

見た目も変わってます。

まずラベルが世界一、垂直に長い。

みると『一合、二合、三合・・・』と目盛りがついてます。

 『なるほど・・・。』あなたは、たいした意味もなく頷きながら、ラベルに示された一合から一生までの数字に指を這わせていくのでした。

そして気がつきます。

 『これはもしかして、一日一合。マイペースで、健康的、計画的に、適量を晩酌してね!』という、あの人からのメッセージ!?

まさに!自分に対する愛の目盛り、、、愛のメモリ、、、愛のメモリーぃ~。

 あなたは、すべてを悟ったかのように、靴墨で顔を黒く染めながら松崎しげるを熱唱することでしょう。

いや参った、そうなのです。

 これは『愛のメモリ付き日本酒』。だから晩酌の『酌』が『尺(メモリ)』だったわけですね。ウケるぅ~。

『晩尺』。

 私は、この商品を一緒に企画したアートディレクターの岡田くんから、このナイスネーミングを提案され、ふっと肩の力が抜けたのを想い出します。

それまで岡田くんと考えた名前の候補は実に、250種類以上。

 当時の小池東京都知事が『ステイホーム!ステイホーム!』と繰り返していたので、私の思いつく名前といえば

『居間人(イマジン)』

『家酔う(火曜)サスペンス』

『わたしは居間(今井美樹)』

『スマッ酒!世界宅休(卓球)』

 などなど、頭のネジが全部外れ落ちたような名前しか浮かんでこなくて、毎晩ヤケ酒を繰り返していたのですから。。。

さて、ラベル中央の文言がふと目にとまります。

『一日一合。想いを酌む夜。そしてこれからのこと。』

『・・・そしてこれからのこと???』

気になりますね。『これからのこと。』

 まさに今、国難ともいえるコロナ禍にあって、日本人の、いや世界中の誰もが『自分のこれから、生き方』について考えている筈です。

その『これからのこと』のヒントが、このお酒のここにあるんです。

どこって、赤い首巻きの、ここです。ここ!

まるでオリンピックを意識したかのような市松模様。

そこに『簡単ではない、何か。』が隠されていることは想像に難くありません。

そうと決まったら(何も決まっていませんが)、

ゆっくりと首巻きの赤いシールを外していきましょう。

王冠に巻き付けてあったには、それはそれは大きな紙。

蛇腹式に折り込まれていたのですね。

紙の一行目には『一合飲むあいだに想い出して下さい。

大切な人との日々。これからの夢。』とある。

いきなりの展開。

 ひとことで言えば『余計なお世話』。ストーカーでも言わないようなお節介なフレーズですね。

 多少イラッとしながらも、あなたが蛇腹を開いていくと、意外や意外!な、なんとなんと!

 さらに一合から十合までのメモリの全てに『晩酌しながら想い出すべきテーマ』が割り振ってあるではありませんか!!!

『一合飲むまでに想い出してください』と、誰かが耳元で囁きます。

『一合 一緒に旅した、あの最高の場所。』

この時、あなたはとっても戸惑ってしまうのです。

『一緒に旅したって、いったい誰のことを想い出せばいいのだろう?』と。

ゆーと思った。そうです。そりゃそうですよね。

一緒に旅するなんて、よほど親しい人ですもの。だから考えて欲しいのです。

 

それは、今、遠くに住んでいる両親のことかも知れません。

それは、しばらく逢っていない、親友のことかも知れません。

それは、もしかしてもうこの世にはいない大切な人のことかも知れません。

 

そしてそれは、このお酒をプレゼントしてくれた、あの人かも知れませんね。

 そう、一合から十合までの質問は『あなたの大切な人との想い出』のことなのです。

あなたの『大切な人は誰ですか? もしかして松崎しげるさんですか?』

 そう!(強引すぎて、まったく気がついてないと思いますが)あなたは今夜から一日一合ずつ『自分の心の中に、しまっておいた宝ものを探す旅』に出ることになるのです。

さて、先ほども申しましたが、今世の中は、コロナ禍の真っ只中です。

 夜の繁華街でのマナー厳守や、帰省、旅行等にも影響が出ており世の中は閉塞感に満ち満ちています。    

世界各地での感染拡大による衝撃的なニュース。

 日本に住む全員が近年、これほどまでに様々な試練に晒されたことはなかったでしょう。

 その中にあって、心折れそうになりながらも、立ち上がり、行動し、そして傷ついていく人々が連日報道されています。

『おまえ、いきなり真面目かよ。』と、怒られそうですが、僕を殴る前に是非、聞いてくださいね。

 この商品は、そんな世情にあって戦い続ける人々、時にくじけそうになったり、道に迷いそうになっている多くの人々にも是非、手にとってほしいのです。

 この商品のテーマは『人生の宝もの。大切な人とのかけがえのない想い出を噛みしめながら、辛抱強く今を乗り越えていきましょう!きっとその先に、必ずしや素敵な宝もの、出会いがたくさん待っているはず。』というメッセージなのです。

 日本酒業界においても2020年上半期は、多くの蔵の出荷量が半減する状況に陥りました。

 ご多分に漏れず、この商品の中身も、コロナ禍にあって自宅(自社)待機を余儀なくされたお酒達です。

 そのままの形で世に送り出せなかった可愛いお酒達を南修司杜氏が心を鬼にしつつ、心を込めてブレンドしました。

 すっきりした辛さの中にも、ほんのり米の甘味が溶け込んだ味わいに仕上げました。夏は常温か氷を一個浮かべて。秋の夜長はお燗もおすすめさせて頂きます。

コロナ禍、お酒を楽しむスタイルも、どんどん新しくなっているようです。

 たとえば、これを贈る側の人が事前に10の質問の答えを書いたものを、くくりつけ直してから大切な人にプレゼントする。

 または贈る人と贈られる人が、10の質問の答えを書いて『リモート』で相手に送信する。そしてお互いの答え合わせをするのも最高ですね。

 是非この、かっ飛んでいて、心温まる(可能性のある)商品『希望と約束の晩尺』の存在を覚えて頂けたら嬉しく思います。

 コロナが終息し、またいつか大勢の仲間が集まって賑やかに乾杯する日が一日も早く訪れますように。

その結果、全国の(酒蔵の)田んぼにずっとずっと実りの秋が訪れますように。

 最後に、皆様の大切な人との約束が一つでもたくさん実現し、育んできた夢が近い未来、最高に素敵な形で叶いますように。

 

 

 

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